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ホラー/怪奇(国内) 一覧
福谷修
文芸
ホラー/怪奇(国内)
最凶の心霊スポットで著者が実際に巻き込まれた怪異、当時の小学生を恐怖に陥れた「口裂け女」ブームに秘め…られた真実、曰く付きのトンネルで消えた女優、自殺が多発する謎の路線など、名古屋駅裏出身で、ホラー映画監督でもある著者が、地元の映像関係者から入手した心霊スポットのエピソードなども豊富に、独自の切り口で愛知の恐怖に迫る!
村田基
わたしは加納教授の家に出入りして、資料整理を手伝っていた。だが、加納家の空気にはどこかおかしなところ…があるのに気づいた。教授の一人娘・宮子が、家族のみならず家政婦からも冷たく扱われていることを知り、同情して優しい言葉をかける。ところがその途端に、彼女は全身けいれんを起こして倒れてしまう。実は宮子は特異体質で、愛情を受けると発作を起こすアレルギーを持っていたのだ……。(「愛の衝撃」) 日常生活に潜んでいる。狂気をはらんださまざまな愛のかたちを描いた11本の短篇小説を収録。表題作はフジテレビ系列『世にも奇妙な物語』において「いじめられる女」の題で映像化(大鶴義丹・水野真紀主演)された。*避雷針のある町*愛しているといってほしい*夏の少女*眠り目の女*黒い猿*不安な朝*愛のパラダイス*人形のような女*闇の中の告白*都市に棲む獣*愛の衝撃●村田基(むらた・もとい)1950年、京都市生まれ。名古屋大学文学部中退。出版社勤務ののち、1986年に「SFマガジン」に短編「山の家」を発表して作家デビュー。主にホラー、SFを執筆。
聖神吾
空に浮かんでいるのは、血の色に染まった真っ赤な月だった。これは“あいつ”の目で、空から獲物を…捜しているのだ。僕と恋人の枝折は温泉旅行に向かった先で、暴走車にはね飛ばされて意識を失った。次に目が覚めると、そこは見たこともない異質な空間で、現実の世界とはかけ離れた不思議な街並みが広がっていた。赤く染まった月が支配する世界の中で、僕たちの目の前に“あいつ”が現れる。枝折の命を守るため、僕は意を決して“あいつ”と戦うが……。
泉鏡花/古典名作文庫編集部
近代日本の怪奇文学、浪漫主義、幻想文学の先駆的存在であり、その日本的情緒あふれる文章は、中島敦をして…「日本語を解しながら、鏡花の作品を読まないのは、折角の日本人たる特権を抛棄しているようなものだ」と言わしめた泉鏡花。名作『悪獣篇』を収録。
友成純一
肩から胸へと、何か物凄く熱いものが突き刺さるのを感じた。その熱いものはただ鋭く突き入るばかりでなく、…内部で弾けた。あまりの衝撃に、びくりとも動けない。自分の身体の内部がグシャグシャに砕ける感覚を、吐き気とともに実感した。少しの間を置いて、熱いものは口の中にまで溢れて来た。(「地獄の遊園地」より) グロテスクで残虐極まりないシーンが次々と繰り広げられる衝撃のスプラッタ・ホラー短編集。完全未発表の「ソウルの歩き方」「インカの裔」を含む、電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。*地獄の遊園地*血塗れ看護婦*地の底からトンチンカン*悪魔の教室*ソウルの歩き方*インカの裔●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
倉阪鬼一郎
陰鬱な雨が降る日、古い団地の一室で、燭を落としながら怪しい話が一話ずつ語られていく。個性的な語り手と…共に紡がれていく恐怖譚……その数が百に達しようとする時、“それ”は起きた……! 怪奇小説作家・倉阪鬼一郎が実際に出席した百物語。それを母体として、小説仕立ての脚色を交えたのが本書である。電子オリジナル作品。●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
近代日本の怪奇文学、浪漫主義、幻想文学の先駆的存在であり、その日本的情緒あふれる文章は、中島敦をして…「日本語を解しながら、鏡花の作品を読まないのは、折角の日本人たる特権を抛棄しているようなものだ」と言わしめた泉鏡花。名作『浅茅生』を収録。
近代日本の怪奇文学、浪漫主義、幻想文学の先駆的存在であり、その日本的情緒あふれる文章は、中島敦をして…「日本語を解しながら、鏡花の作品を読まないのは、折角の日本人たる特権を抛棄しているようなものだ」と言わしめた泉鏡花。名作『麻を刈る』を収録。
朝松健
扉の隙間から、炎に包まれた触手が、何本となく突き出される。それは元龍に力を貸すかのように、扉に貼り付…き、引いていった。扉が半分開かれる。向こうのものの姿が、ぼくの瞳を貫き、眼底に灼きついた。「ふんぐるい、むぐるわなー・くとぅぐあ・ふぉまるはうと……」耳を覆いたくなるような、粘液性の声をあげて、それは扉をさらに開こうとしている。それの姿は……強いて表現するならば、生きている溶岩……光球の群れで作られた人間のようなもの……炎の触手をのたくらせている蛸……。(「十死街」より) ラヴクラフトへの想いに満ちた初期作品から、ウィリアム・バロウズに捧げた書き下ろし作品まで。クトゥルー神話を先導しつづける、朝松健の粋を集めた傑作短篇集。*星の乱れる夜*闇に輝くもの*ゾスの足音*十死街*空のメデューサ*球面三角*Acid Void New Fungi City●朝松健(あさまつ・けん)1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
早見慎司
あたしは、今、大好きなヒロシとミイナ、ショウジとケンイチと共に、車で温泉に向かっている。ヒロシは、あ…たしみたいなブスでノロマでバカな女なんて相手にしないとわかっていた。そんなヒロシにバカにされ暴力をふるわれても、あたしは彼と一緒にいられるだけでよかったんだ。旅館に着き、ヒロシの彼女のミイナに誘われて風呂に行くと、そこには不思議なおばあさんがいて…。不気味な旅館で、その晩あたしの目の前で起きた事件とは…。
みんと
高校生が失踪する事件が相次いでいた。涼介は人が立ち寄らない校舎の男子トイレで、奇妙な穴を見つけるが………。怖いけど、どうしても先が知りたくなる、新感覚ミステリーホラー。その穴を覗いたあなたは、もう生きては戻れません……。●著者プロフィール●みんと(みんと)関西在住。恋愛小説を中心に執筆。他著書に「胸キュン☆おっぱいパニック」「白バイ警官にエッチなお願い」「秘密の試着室」「契約してちょ~だいっ!!」「温泉ガールはエッチが大好き☆」や、文芸小説「父の肖像」などがある。
金曜怪奇倶楽部
怖くて面白い、怪奇小説、ホラー短編集。三人の作家による珠玉のホラー、三本を掲載。それぞれ趣向の違う恐…怖を味わってください。幽霊や心霊とは違い、現実の人間が一番怖い。あなたもいつのまにか人から怨みを受けているかもしれませんよ。いい人に見えても気をつけなければなりません。収録作品「陶芸工房へようこそ」松元千春「罰生放送」烏丸飛鳥「密かな恋人」小鳥遊桜
さたなきあ
日常生活に潜み、ふとしたことで顔を覗かせる「何か」……身近で起こった震える話 そこは…ちょうど、明かりの陰になっていた。先輩の姿が、もうろうとしているように見える。暗闇に溶けこむように、じんわりと、人影がたたずんで……。「先輩、ですよね。い、いやだなあ。冗談、やめてくださいよ」……返事は、ない。桂川君の背中に、つう、と冷たい汗が流れ落ちた。目の前にいるのは、本当に先輩なのだろうか。もし、そうでないとしたら……。本書は、あなたの隣にいるかもしれない得体の知れない「何か」の物語である。●さたなきあ雑誌『幻想文学』他にて作家・レビュアーとして活動し、アマゾンのレビュウコーナーにも出没。作品集『怪異譚輯・墓地物語』やアンソロジー『幻獣小説集・夢見る妖虫たち』を手がけ、『あなたの隣の怪談集』『魑魅の館』(KKベストセラーズ)など怪談本を多数発表。呪いや祟りなど従来の怪談に必須だった要素をあえて避けた、いわば「純粋怪談」を全国各地で収集する一方、都市に潜み棲む虚無性と人に潜み棲む暗部を怪異譚として表現する手法を模索する。
近代日本の怪奇文学、浪漫主義、幻想文学の先駆的存在であり、その日本的情緒あふれる文章は、中島敦をして…「日本語を解しながら、鏡花の作品を読まないのは、折角の日本人たる特権を抛棄しているようなものだ」と言わしめた泉鏡花。随筆『雨ふり』を収録。
庭の片隅には古井戸があった。これまた、ただでさえ明るからぬ空気をいっそう澱ませていた。釣瓶がついてい…た。試みに引き上げてみたが、妙に軽かった。それもそのはず、中途で切れていた。井戸はかなりの深さと推察された。闇のなかに、澱んだ水が溜まっているのがぼんやりと見えた。なんとなく饐えたような、忌な臭いがした。(「Ⅰ 顔」より) 本格恐怖小説の第一人者による、短篇連作形式の長篇ホラー。クトゥルー、サイコ、スプラッタまで各種取り揃え、迫真の恐怖が描かれる。●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は200冊を超える。
Go-shu
日本には妖怪がいる。古くから深い森や山、人の力の及ばない自然や理解し難い現象を人々は畏怖し、妖怪の存…在を信じてきた。時に恐ろしく、時にユーモラスに語られるそれらと共にこの地に暮らしてきたのである。奈良時代に書かれた書物では妖怪という言葉は、人知を超えた怪奇現象そのものを表していた。その後、それらは姿形を持ち、長く生きた動物や古い道具が変化したものが加わってゆく。後者は九十九神とも呼ばれ自然崇拝、精霊崇拝といった日本人の精神や信仰の原点と重なるようにも思える。だからこそ日本人にとって妖怪は身近な存在であり続けているのだろう。また今も妖怪を愛する多くの専門家たちがその姿を伝えている。古くは「鳥山石燕」(1712年~1788年)などが多くの妖怪画を残しているが、現代においては特に「水木しげる」の描く妖怪画が、誰もが知る妖怪の姿であろう。それ以外にも様々な小説、映像作品で妖怪は描かれ続けている。そして、口伝で伝えられていた各地の伝承を消えてゆく前に、記録として残そうとしたのが民族学者「柳田國男」であった。本書では彼の記した「妖怪談義」に記された妖怪を中心に、江戸時代以降の古い文献や巨匠「水木しげる」によって記された妖怪たちを厳選して紹介していく。近年の映像作品におけるそれぞれの妖怪たちの活躍も紹介するので併せて楽しんでいただけたら嬉しい。
牧野修
あなたの味覚が犯される肉食ホラー!漏れた個人情報の謎、絡みつく記憶の断片。すべてはその味から始まった…──【あらすじ】さまざまな個人情報が取り引きされる名簿屋に勤める折原の手元に、見慣れぬ名簿が舞い込んだ。そこには自分の情報の他に、最近世間を賑わしている連続惨殺事件の被害者たちの名前が載っている。一体何の名簿なのか?どこから漏れたのか?殺人事件と記憶にある食卓の光景、さまざまなピースが嵌まるとき、衝撃のラストが待ち受ける。
近代日本の怪奇文学、浪漫主義、幻想文学の先駆的存在であり、その日本的情緒あふれる文章は、中島敦をして…「日本語を解しながら、鏡花の作品を読まないのは、折角の日本人たる特権を抛棄しているようなものだ」と言わしめた泉鏡花。名作『霰ふる』を収録。
高瀬美恵
惨死したアイドル歌手、呪文のようなヒットソング、テレビ画面をよぎる妖しい影……噂が噂を呼ぶ衝撃の都市…伝説ホラー「この歌、カラオケで唄うと出るんだって」 アイドル歌手・辻井珠姫のデビュー曲「アルーマ」をめぐり、奇妙な噂が流れていた。ある者は彼女のデビュー前に謎の焼死をとげた歌手・土岐綾乃の幽霊を見たと言い、ある者は綾乃に呪い殺されると言う。同じプロデューサーによって見出された珠姫は、綾乃の死因に疑問を抱くが…。呪文のようなヒットソング「アルーマ」をめぐる、アイドル惨死の真相、ジャケットの心霊写真、イントロの怪音声などの噂。奇妙な都市伝説の断面を描くホラー小説。●高瀬美恵(たかせ・みえ)東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1991年に『クシアラータの覇王』シリーズ(講談社X文庫ホワイトハート)でデビュー。著書に『庭師(ブラック・ガーデナー)』『セルグレイブの魔女』(祥伝社文庫)、『魔女の戴冠』シリーズ(幻狼ファンタジアノベルス)のほか、ゲームのノベライズ作品も手がけている。
飯野文彦
すべての酒好きに贈る、緊迫の酩酊ホラーサスペンス 爛れた神経を癒す唯一の方法が、私に…とっての飲酒だ。私だけに見える“ヤツ”の存在から逃れるため、私は痛飲せざるえない。ヤツは、殺人を、その罪を、すべて私に押しつけてきたのだ。 或る日、ヤツの暴力に怯え、酩酊を繰り返す私の前に、彼女が現れた。青葉と名乗った女は、私が怯えるものの姿が見えるという。唯一の理解者を得て、私の世界は変貌を遂げた。やがて、視界に入るものすべてが、とめどなく溶けだしていく…。●飯野文彦(いいの・ふみひこ)1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年、『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズ作品にてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アークザラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『怪奇無尽講』(双葉社)や『ハンマーヘッド』(ティー・オーエンタテインメント)など個性的なホラー作品ではマニアックな評価が高い。その他には『「超」怖い物語』シリーズ(竹書房)、『影姫』シリーズ(角川書店)などがある。
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